2019年2月1日、アジアカップ2019の決勝日本vsカタール戦が行われました。
結果は、3-1でカタール初優勝
FW19アルモエズアリのオーバーヘッド、MF6ハティムの豪快シュート、FW11アフィフのPK、南野拓実が今大会初ゴールを奪うも完敗。
決勝の相手は、ここまで16得点無失点で勝ち上がってきた伏兵カタール代表。
FIFAランク93位のカタールに立ち向かった日本代表のスタメンは以下のとおり。
GKの権田修一が大会中にサガン鳥栖からポルティモネンセ(ポルトガル)に移籍が決まったことにより、史上初の全員海外組のスタメンとなりました。
サッカーダイジェストweb版より引用
対するカタール代表は、帰化選手2名が代表資格がないのではという疑惑がありましたが、AFCが問題ないとの結論を出したため、FW19アルモエズアリ選手(モロッコ出身)、DF15アルラウィ選手(イラク出身)ともにスタメンで出場しました。
それでは、決勝のカタール戦を振り返ってみましょう。
まずは選手の採点から!
カタール戦での日本の選手のプレーに対して独自に10段階で評価してみました。
権田5.0 1点目は防ぎたかった。
長友6.0 前半は全く。後半は何度か左からチャンスを演出。
冨安6.0 インターセプトはさすが。後半の攻撃参加は迫力あり。
吉田4.5 3失点に絡み、絶不調。
酒井6.0 右サイドで力強い攻撃の起点をつくった。
塩谷6.0 1対1では負けていない。
柴崎6.0 後半何本か縦に鋭いスルーパスを通した。
堂安6.0 右サイドで仕掛けるも、崩すことはできず。
原口5.5 攻撃がうまく行っていないときほど中央に寄る悪い傾向。
南野6.0 後半は非常に機能し、今大会初ゴールを奪う。
大迫5.5 なかなかシュートを撃てず。南野のゴールにつながる落としはよかった。
武藤6.0 武藤が入ってから攻撃にリズムが生まれた。
伊東5.0 特に何もできなかった。
乾は出場時間が短すぎるため、採点不能。
【スタメン】(選手名をクリックすると選手情報の記事に飛びます)
GK | 権田修一(29) | ポルティモネンセ | 5.0 | |
DF | 長友佑都(32) | ガラタサライ | 6.0 | |
DF | 冨安健洋(20) | シント=トロイデン | 6.0 | |
DF | 吉田麻也(30) | サウサンプトン | 4.5 | |
DF | 酒井宏樹(28) | マルセイユ | 6.0 | |
MF | 塩谷司(30) | アル・アイン | 後半38分OUT | 6.0 |
MF | 柴崎 岳(26) | ヘタフェ | 6.0 | |
MF | 堂安 律(20) | フローニンゲン | 6.0 | |
MF | 原口元気(27) | ハノーファー | 後半17分OUT | 5.5 |
MF | 南野拓実(23) | ザルツブルク | 後半44分OUT | 6.0 |
FW | 大迫勇也(28) | ブレーメン | 5.5 |
【途中出場】
MF | 武藤嘉紀(26) | ニューカッスル | 後半17分IN | 6.0 |
MF | 伊東純也(25) | 柏レイソル | 後半38分IN | 5.0 |
MF | 乾貴士(30) | べティス | 後半44分IN | ー |
前半はアルモエズアリの衝撃ゴールなどで2失点
前半のMVPはカタールのFWアルモエズアリ
前半10分までは日本が主導権を持っていましたが、後半12分、カタールが最初のチャンスをものにしました。
ゴールを決めたのはやはりFW19・アルモエズアリ選手。左サイドから受けたボールをトラップし、浮いたボールをオーバーヘッド。ボールは権田の手が届かないゴール右隅に吸い込まれていきました。大一番でこのプレーを選択し、しかもゴールを決めてしまう。敵ながらあっぱれでした。
ただ、GKによっては防げたシュートだったと思いますので、非常に悔やまれますね。
アルモエズアリは、決勝戦までにアジアカップタイ記録となる8ゴールを挙げていましたが、この1ゴールで通算9ゴールまで伸ばし、最多記録を更新するとともに、今大会の得点王となりました。
反撃を試みる日本ですが、カタールのディフェンス陣をなかなか崩すことができず、ゴールの予感がないまま時間が過ぎていきました。
そして、前半27分、またしてもカタールに少ないチャンスを確実に決められてしまいました。MF6・ハティム選手の強烈な左足でのシュートは権田も成す術はありませんでした。
しかし、その前の日本のDF陣の対応がまずかったですね。ペナルティエリア外でハティムをフリーでボールを受けさせてしまい、吉田も詰め切ることができず、簡単にシュートを撃たせてしまいました。
2点とも吉田が強くプレッシャーを与えられない状況で決められたゴール。カタールのスピード、テクニックについていけていない感じでした。
2失点目の直後にもあわや3失点を許す場面もあり、完全にカタールのペースで前半を終えました。
準決勝でのイラン戦とはうってかわって、日本の攻撃陣の連動性がなくなかなかシュートまでもっていけませんでした。前半日本が放ったシュートはたったの2本。この数字が日本の攻撃陣の不調を物語っています。
後半、南野がついにゴールするも、吉田のハンドでPK
後半のMVPはカタールFW11のアフィフ
後半は日本のペースで試合が進みました。
一度カウンターからピンチを迎えますが、ゴールの目の前での相手のシュートミスで事なきを得ました。
柴崎、南野、大迫が絡みながら、幾度となくチャンスを作りますが、なかなかゴールに結びつきません。
後半17分、原口に代わって武藤が投入されると攻撃が活性化されます。南野が左サイドへポジション変更し、武藤が中央でターゲットとなり、攻撃の連動性が生まれだしました。
そして後半24分、ついに南野が今大会初ゴールを決めました。
塩谷から鋭い縦パスが大迫に通り、その落としを南野が拾い、キーパーと1対1に。ボールを上手く浮かして技ありゴールを決めました。
これで勢いに乗った日本は、次々と波状攻撃を仕掛けますが、カタールの固いディフェンス陣の壁に跳ね返されてしまいます。
そうこうしているうちにカタールのカウンターを受けます。この反撃からコーナーキックを奪われ、そのセンタリングからのシュートが吉田の手に当たってしまいました。いったんは流されますが、VARでのビデオ判定でPKとなり、3点目を決められてしまいました。
せっかく1点を返して同点へのチャンスもいくつかあっただけに、水を差す結果となってしまいました。
結局このまま日本の反撃は実らず、日本は敗れることになりました。
カタールはアジアカップ初優勝!
19得点1失点での優勝は、まさにそれに値するチームだったと思います。
日本は1ゴールを挙げ、カタールの無失点優勝を阻止しました。
試合後のインタビュー
森保監督
- 優勝を目指してやってきて、応援してくれた方々の期待に応えられず残念。
- 選手はチームのために成長をしてきた。
- この大会、我々のチームを分析して、ステップアップしていきたい。
大迫勇也
- 悔しい。
- もっと前半いいプレーすべきだった。チーム全体としてうまくいかなかった前半だった。悔いが残る。
まとめ
日本は2年ぶり5度目の優勝はなりませんでした。決勝まですべて1点差で、苦しみながらも決勝進出を果たしましたが、16得点無失点で決勝まで勝ち上がってきたカタールの勢いに勝つことはできませんでした。
カタールの強さは本物でしたね。
森保ジャパンとしては12戦目にして初の敗戦となりました。
森保監督も言っていましたが、この大会をしっかりと分析して、さらに強い日本代表を作り上げていってほしいと思います。
そして、今大会怪我で出場できなかった中島翔哉選手は、カタールリーグのアルドゥハイルというクラブに移籍し、得点王のアルモエズアリ選手と同僚となります。さらなるパワーアップをして代表に復帰してほしいですね!

コメント