2019年1月28日、アジアカップ2019の準決勝日本対イラン戦が行われました。
結果は、3-0で完勝!!
大迫勇也の2ゴール、原口元気の1ゴールで今大会最高の試合内容でした。
決勝の相手は、29日23時(日本時間)キックオフのUAE対カタールの勝者となります。
アジア最強のイランに立ち向かったスタメンは以下のとおり。
サッカーダイジェストweb版より
レギュラー組で固めてきましたね。準々決勝のベトナム戦のスタメン北川に代わって、大迫が初戦以来5試合ぶりのスタメン復帰。
トップ下の位置には、今大会決定機を外しまくっている南野に代えて乾を起用したら面白いんじゃないかと予想しましたが、森保監督は辛抱強く南野を起用してきました。
それでは、激闘のイラン戦を振り返ってみましょう。
まずは選手の採点から!
イラン戦での日本の選手のプレーに対して独自に10段階で評価してみました。
権田6.5 前半パスミスがピンチを招くも、後半はフリーキックをビッグセーブでゴールを死守。
長友6.5 長友が攻撃参加するとチャンスが生まれる。
酒井6.5 右サイドで攻撃のリズムを作った。
冨安8.0 イランの点取り屋アズムンを完璧に抑え、無失点に貢献。
吉田7.0 イランの強力な攻撃陣を無失点で抑える統率力はやはりディフェンスリーダー。
柴崎7.0 多くの攻撃の起点になるなど、ゲームをコントロールできた。
遠藤6.5 負傷退場するまでは中盤で柴崎とバランスをとることができた。
原口7.5 縦横無尽に駆け回る運動量から、最後は試合を決定づける3点目をゲット。
南野7.0 ゴールこそなかったものの、積極果敢な攻撃が2点目につながった。
堂安6.5 鋭いパスや自らドリブルシュートなどチャンスを作り出した。
大迫8.5 何と言っても2ゴールは素晴らしい。大迫が入って攻撃にリズムが生まれた。
塩谷6.0 終始落ち着いて中盤から相手の攻撃をシャットアウト。
室屋6.0 無難な対応で右サイドを守った。
伊東は出場時間が短すぎるため、採点不能。
【スタメン】(選手名をクリックすると選手情報の記事に飛びます)
GK | 権田修一(29) | サガン鳥栖 | 6.5 | |
DF | 長友佑都(32) | ガラタサライ | 6.5 | |
DF | 冨安健洋(20) | シント=トロイデン | 8.0 | |
DF | 吉田麻也(30) | サウサンプトン | 7.0 | |
DF | 酒井宏樹(28) | マルセイユ | 後半28分OUT | 6.5 |
MF | 遠藤 航(25) | シント=トロイデン | 後半15分OUT | 6.5 |
MF | 柴崎 岳(26) | ヘタフェ | 7.0 | |
MF | 堂安 律(20) | フローニンゲン | 後半44分OUT | 6.5 |
MF | 原口元気(27) | ハノーファー | 7.5 | |
MF | 南野拓実(23) | ザルツブルク | 7.0 | |
FW | 大迫勇也(28) | ブレーメン | 8.5 |
【途中出場】
MF | 塩谷司(30) | アル・アイン | 後半15分IN | 6.0 |
DF | 室屋成(24) | FC東京 | 後半28分IN | 6.0 |
MF | 伊東純也(25) | 柏レイソル | 後半44分IN | ー |
前半は冨安がアズムンを抑えMVP級の活躍!
前半のMVPはDF冨安健洋
前半、立ち上がりから日本はワンタッチでのパスを多用し、リズムよくイランを攻めていきました。
対するイランはカウンターを狙いますが、冨安と吉田が高さでも1対1でもしっかり勝ち、相手にチャンスを与えません。
最初にチャンスを迎えたのは日本。前半13分、少し引いた大迫からのスルーパスに、長友がフリーで左サイドを駆け上がり、中央にグラウンダーのセンタリング。南野が詰めましたが惜しくもゴールなりませんでした。
前半19分、遠藤→柴崎→酒井→(柴崎スルー)→堂安といった多くの選手が絡み、最後は堂安がシュートを放ちますが、力なくゴール右隅へ反れてしまいました。ただ、選手が連動しながらフィニッシュまでもっていったプレーはとても良かったと思います。
前半22分、日本最大のピンチ。GK権田から遠藤へのパスミスを相手に奪われ、イランの要注意人物アズムンの個人技からあわやゴールといったシーンでした。権田のセーブで助かった日本ですが、ゴール近くでの些細なミスが命取りになるということが分かったと思います。
前半はどちらもチャンスを作り出し、一進一退の攻防が楽しめました。
イランのFWアズムンは準決勝までに4ゴールを奪っているだけあって、そのスピードは日本にとっても常に脅威でありましたが、冨安が非常にうまく対応できていたと思います。前半のMVPは冨安で決まりです。
後半は大迫2ゴール、原口ダメ押しのゴールショー
後半のMVPは2ゴールの大迫勇也
後半立ち上がり、日本はいきなりピンチを迎えました。相手の放ったシュートがペナルティエリアわずか外で酒井の手に当たり、ハンドの反則。MF21デジャガのフリーキックは無回転の強烈なシュートでしたが、枠を外れてくれました。
後半11分、ついに日本先制ゴール!!
決めたのはやはり大迫勇也!スタメン復帰で期待に応えた大迫、半端ないですね!
柴崎から大迫へ縦パス、大迫からダイレクトで南野へ、南野がドリブルで仕掛け相手に倒されたとき、イランの選手は4人もの選手がファールじゃないアピールを審判にしました。そのすきに南野がこぼれたボールに追い付き、ゴール前へ鋭いセンタリング。中央で大迫がドンピシャでヘディングシュート。
イランの油断から生まれたゴールでしたが、諦めなかった南野もさすがでした。
後半15分、負傷した遠藤に代わって塩谷投入。
後半18分、再び大迫と南野のコンビネーションが輝きます。大迫がペナルティエリア内で後ろにいた南野へ落とすと、南野が放ったシュートは相手の手に当たりPKの判定。VARでビデオ確認しましたが、審判の判定は変わりませんでした。これを大迫が落ち着いて決め、2-0に引き離します。
後半25分、酒井も右サイドで躍動します。ドリブルで相手をかわし、相手陣内深くまで切り込むと中央に鋭いパスを供給。原口が飛び込むも、わずかに合わず。
後半28分、その酒井に代わって室屋を投入。
後半46分、柴崎の縦パスを南野が落とし、それを受けた原口が一気にスピードを上げ相手を振り切って、ゴールキーパーと1対1に。これを落ち着いて決め、試合を決定づける3点目を奪いました。
MVPは大迫勇也に決定!
大迫が入るとここまで変わるのかというくらい、存在が際立っていました。
これまで怪我で出場が初戦の1試合にとどまっていたとは思えないほど、周りとの連動も機能していました。
今の日本代表には、大迫のようなターゲットとなるような選手の方が、攻撃がうまく回るんですね。
2戦目から準々決勝まで起用された武藤、北川は大迫とはタイプが異なります。ですから大迫の代わりを求めるのではなく、本来は途中交代で流れを変える選手としての役割を担うはずだったのに、スタメン起用を余儀なくされて周りとの連携もうまくいかないままなんとかここまできました。
大迫が2ゴールを決め完全復活を見せたことは、日本代表にとって本当に心強いです。大迫頼みのFWは今後の課題ということになりますが、アジアカップはあと1試合。決勝戦では再び大迫にゴールを決めてもらいましょう!
試合後のインタビュー
森保監督
- 3-0となったが、厳しい試合だった。選手たちが覚悟を持って戦う姿勢、勇気をもってやってくれた。
- 完全アウェーのなか日本人もたくさん来てくれた。応援してくれた日本人の皆さんに勝利を届けられてよかった。
- これまでのタフな試合を活かして最善の準備をしていきたい。
大迫勇也
- グループリーグ、トーナメント、出場できない時間が続いていたので、チームのために点をとりたかった。
- これまで試合に出られてなくてふがいなかったので、今日はピッチのなかで示そうと思った。
- この大一番で、一番の出来だった。切り替えて次の試合に臨みたい。
- 決勝戦は勝つしかない。結果だけ。
- ワールドカップが終わって若い選手が入ってきて、このアジアカップが獲れれば若い選手の自身にもなる。
南野拓実
- 決勝に向けて、この大会大一番だったので、チーム一丸となって勝利を目指し、結果が伴ってよかった。
まとめ
準々決勝までは、全試合勝利していたものの、なんだか不完全燃焼な試合が続いていました。
アジア最強のイランに対して、3-0というスコアは出来すぎといってもいいと思います。
ようやく面白い試合を見せてもらったという感想ですね。
最後の決勝戦も楽しみです!
決勝戦の日程は以下のとおり。お見逃しなく!
- 2019年2月1日(金)23:00(日本時間)キックオフ
- テレビ朝日系、NHK BS1放送
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