ロシアワールドカップでは日本の10番を背負って、ベスト16に大きく貢献した香川真司選手。
W杯後の森保ジャパンにはいまだ招集されておらず、ロシアW杯が香川にとって、最後のワールドカップと書き立て、既に終わった選手と揶揄するメディアもあります。
中島、堂安などの台頭によって、まるで引退間近のベテランのように扱われますが、香川自身はこれで終わるつもりは毛頭なく、再び日本代表に返り咲くためにスペインを中心に移籍先を模索しています。
追記
2019.1.31 トルコリーグのベシクタシュに期限付き移籍することを両クラブが発表。
現状はドルトムントでなかなか試合で出られていない状況ですが、香川はまだ29歳。今年のバロンドールに輝いたモドリッチ選手は33歳ですので、選手としての最盛期が来るのはこれからの可能性もあります。
今回はそんな香川真司のプレースタイル、経歴、新たな挑戦としてドルトムントからの移籍の可能性などについてまとめました。
香川真司のプロフィール
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2008年に平成生まれの選手として初めて日本代表入りをしてからロシアW杯まで10年間、日本代表のメンバーに名を連ねてきました。といってもまだ29歳です。
スペイン行きも噂される独身プレーヤーです。
名 前 | 香川 真司(かがわ しんじ) |
出身地 | 兵庫県神戸市 |
生年月日 | 1989年(平成元年)3月17日 |
身長/体重 | 175m/68kg |
所属 | ベシクタシュ(トルコ) |
ポジション | MF |
利き足 | 右足 |
香川真司のプレースタイル
トップ下を主戦場とする攻撃的なミッドフィルダーで、特に狭い位置でボールを受けたときのテクニックは欧州でも魔術師の異名を持つほどの評価の高さを誇ります。
シュート技術も非常に高く、これまでJリーグ、ブンデスリーガ、プレミアリーグでも数多くのゴールを決めてきています。
ドリブル、パス、シュートと全てにおいて世界レベルであり、これまでの歴代の日本人選手の中でもトップクラスの能力を持つミッドフィルダーと言えます。
香川の体格(175cm、68kg)からフィジカル的な対人プレーは得意ではありませんが、香川には屈強なDFとのフィジカルコンタクトをうまくかわしながらボールを受け、前を振り向いてパスやドリブルをする技術を持っています。
周囲との連携の中で崩していくのを得意としており、レベルの高い選手が揃ったドルトムントではうまく周りを使いながら、攻撃の軸として効果的な役割を果たしています。
一方、日本代表では周囲の出来次第で、プレーの質が左右されることがあり、もっとできるはずだというもどかしさを感じることもあります。
【香川の圧倒的なテクニックを再確認できる10分動画】
周囲との連携に注目してみてください。
香川真司の経歴
セレッソ大阪→ドルトムント
2005年、16歳にしてセレッソ大阪とプロ契約を結び、
2010年、21歳でドイツの強豪ボルシア・ドルトムントに移籍を果たします。
ドルトムントでは2年間でリーグ2連覇の主力として大きく貢献すると、自身の価値を飛躍的に高め、23歳の時に名将アレックス・ファーガソンが率いていたマンチェスターユナイテッドに入団します。
このときの移籍金は22億円と言われますが、セレッソ大阪からドルトムントに移籍した際の移籍金は4,000万円と言われているため、2年間でその価値を50倍以上に増やしたということになります。
ドルトムント→マンチェスターユナイテッド
香川の活躍を熱望したのは他ならぬファーガソン監督であり、同時期にプレミアリーグに移籍してきたエデン・アザール選手よりも高い評価を与えていました。
香川もその期待に応え、リーグ一年目は20試合6得点とまずまずの成績を残します。
激しい当りで知られるプレミアリーグにも慣れる2年目には真価を発揮すると思われ期待されていましたが、ファーガソン監督の突然の引退が香川のキャリアに大きく影響を与えてしまいます。
結論から言うと、後任のモイーズ監督は香川を重宝しませんでした。
モイーズ監督はフィジカルを活かした戦術を好んでおり、とにかくサイドを崩して真ん中で合わせる形を追求しました。
香川はどちらかというとポゼッションスタイルの中で活きるタイプであり、フィジカルを活かしたプレースタイルの中では活躍できるポジションがありませんでした。
それに加えて香川自身が日本代表のコンフェデレーションズカップへ出場するために、新チーム発足後の最初のキャンプにも参加できず、アピールに失敗したことで、リーグ戦では控えの扱いとなってしまいます。
結局、この年は0ゴールに終わり、前年のプレミアリーグチャンピオンであったチームも下位に沈み、個人としてもチームとしても不本意な結果に終わります。
ドルトムントへ復帰
翌年も試合出場が見込めない中、ドルトムントが再獲得に乗り出し2年ぶりにチームに復帰しますが、最初の2年間ほどの輝きを見せることはできず、2018年シーズンはチームの中で完全に居場所を失ってしまっています。
そのため、2019年シーズンでの冬の移籍が確実視されており、香川の去就に注目が集まっています。
ドルトムントから移籍の可能性~スペインが有力!
ドルトムントでは今シーズン2試合の出場にとどまり、9月26日以来、12試合連続で出場機会が得られていません。
冬季のリーグ戦中断のため、12月23日に一時帰国した香川は、移籍先としてスペイン、リーガ・エスパニョーラを中心に模索しているとコメントしています。
香川本人も「必ず実現させたい」という強い思いをもっているため、この冬の移籍市場は目が離せません。
香川の盟友乾貴士とともに、リーガで新たな旋風を巻き起こしてくれるのも楽しみですね!
追記:香川の移籍先はトルコのベシクタシュに決定!(2019.1.31発表)

日本代表
日本代表では中村俊輔の後を継いで、10番を背負っています。
日本代表として初めて臨んだブラジルワールドカップでは、前年度のコンフェデレーションズカップの躍進から歴代最強日本代表との声も多く大きく期待されましたが、本番では予選で敗退し、香川も印象的な活躍を残すことは出来ませんでした。
日本代表には同じトップ下のポジションに本田圭佑がおり、本田中心のチームでは香川が活きるポジションがなく、いつも宝の持ち腐れ感が出てしまったことが否めません。
もし同じ時代に本田がいなければ、香川の日本代表におけるキャリアも大きく変わっていた可能性もあります。
2度目の出場となったロシアワールドカップでは香川を活かす戦術を西野監督は採用し、本田を差し置いてトップ下で試合出場を続けました。
左ハーフにセレッソ時代に抜群の相性を見せていた乾貴士と、ポストプレーに秀でた大迫勇也がいたことで、香川の能力が最大限に活かすことのできる布陣となり、ここで香川は大活躍を見せました。
トップ下というポジションを用意すれば、香川は今も世界レベルのプレーを見せることができるということを証明し、香川真司ここにありということを強く印象付けました。
チームは惜しくもベスト16でベルギーに敗戦しましたが、香川は試合後に4年後のカタールワールドカップを目指すことを公言しています。
ロシアワールドカップ後に就任した森保監督はまだ香川を招集していません。
アジアカップのメンバーにも選ばれていませんが、メンバー発表直前に森保監督は欧州で香川と面談をしており、状況の確認をしたものと思われます。
アジアカップに出場すると、冬の中断期間にチームから離れることとなり、おそらく移籍をするであろう香川に取ってはチームに溶け込む時間がなくなるため、招集を回避したものと思われます。
もう一本、面白い動画を載せておきます。
【日本代表、ドルトムント、マンUでの香川の活躍ぶりがよく分かる13分動画】(ぷあたんアカデミー様に感謝)
まとめ
中島翔哉、堂安律がいくら活躍しているからと言っても、同年代の頃に香川が残していた実績の方が上であり、世界的な評価も香川の方が上です。
ドルトムントが世界有数の強豪クラブであることから、試合出場には恵まれていませんが、然るべきチームに移籍することができれば、間違いなく主力として活躍する実力を持っています。
香川の復活に期待したいですね。
2.3追記
アジアカップでは日本の選手層の薄さを露呈してしまいました。森保監督は香川を招集して、トップ下の南野とのポジション競争を活性化させてほしいと思います。
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