昌子源、植田直通と2人の日本代表センターバックを立て続けに海外移籍で失った鹿島。
しかし、大黒柱である2人を失ったあとも、鹿島は安定して上位に位置しており、2019年シーズンも優勝争いに加わっています。
そんな2019シーズンの鹿島を、最終ラインから支えているのが、今シーズンから飛躍的に出場試合数を増やした町田浩樹です。
鹿島では本職のセンターバックだけではなく、サイドバックでも出場することもあり、そのマルチな能力は鹿島だけではなく、U22日本代表でも高く評価されています。
U22日本代表には、本大会間近となった今でも安定して招集され続けており、東京オリンピック本選メンバーの有力候補と言えます。
町田浩樹のプロフィール
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世界にも通用する高さを誇る大型DF、あごにあるホクロが特徴です。
名 前 | 町田 浩樹(まちだ こうき) |
出身地 | 茨城県つくば市 |
生年月日 | 1997年8月25日 |
身長/体重 | 190cm/80kg |
所属/背番号 | 鹿島アントラーズ/28 |
ポジション | DF |
利き足 | 左足 |
町田浩樹のプレースタイル
町田は中学1年からセンターバックを本職としており、「左利きの大型センターバック」という非常に希少価値の高い存在と言えます。
190センチの恵まれた長身を持ち、打点の高いヘディングと、極めて精度の高い左足のフィードが最大の武器です。
また前述のようにセンターバックを本職としながらも、ストライドの大きいオーバーラップと、精度の高い左足のクロスから左サイドバックとして出場することもあり、ポリバレント性も持ち合わせています。
鹿島のトップチームに昇格してからは、中田浩二からラインコントロールの技術、小笠原満男からも「ボールを奪いに行くところとコースを切るところの判断」を直々に叩き込まれており、鹿島イズムを体現する存在と言えます。
サッカー選手としては優しすぎる性格が弱点とされていましたが、主力選手たちが次々と退団した今シーズン、責任感から精神的にも大きく成長し、その弱点も克服しつつあります。
町田浩樹の経歴
町田は鹿島アントラーズの御膝元ともいえる茨城県つくば市の出身であり、幼いころから鹿島に強い憧れをもっていました。
特に2007年シーズンから2009年シーズンに掛けての3連覇達成時には、町田は10歳~12歳であり、今でもモチベーションを上げるために、この頃の試合映像を見ることがあるそうです。
そんな憧れの鹿島にはジュニアユースから所属しており、各年代の世代別代表にも選ばれるほどの活躍を見せています。
ジュニアユース、ユースと順調にキャリアの階段を登ってきており、2016年にトップチーム昇格を果たします。
なお町田がトップチームに昇格した年には、鹿島は異例の4人をトップチームに昇格させています。町田の世代はJユースカップで10年ぶりに3度目の優勝を成し遂げたチームであり、鹿島ユースの黄金世代と言われ期待されていました。
同期入団したのは、平戸太貴、田中稔也、垣田裕暉でしたが、現在鹿島のトップチームで出場機会を掴んでいるのは町田のみで、そのほかの3人は他チームに既に去っています。
意外にも鹿島はユース出身で活躍した選手が少ないのです。
鹿島ユース出身者の日本代表は意外と少ない!?
鹿島アントラーズアカデミーの最終カテゴリーでもあるユースは、鹿島、ノルテ(日立)、つくばの県内3拠点で活動しているジュニアユース出身の選手を中心に結成されています。
ただし名門チームとして著名な鹿島ですが、意外にもユース出身として日本代表にまでなっているのは、曽ヶ端準、土居聖真、野沢拓也、鈴木優磨の4名のみです。
鹿島では高校サッカー出身者が日本代表になるケースが多く、FIFAワールドカップ本戦メンバーに限定しても、柳沢敦、鈴木隆行、小笠原満男、中田浩二、内田篤人、昌子源、柴崎岳、植田直通など錚々たるメンバーが揃っています。
大学出身者でも秋田豊、相馬直樹、岩政大樹などがおり、やはりユース出身者と比べても外部から入団している選手の方が活躍をしている傾向が高いです。
ちなみにバルセロナBに移籍をした安部裕葵も広島県瀬戸内高等学校出身です。
ユース出身メンバーの育成は鹿島の大きな課題の一つでしょう。
<W杯選出メンバー>※選出時の所属が鹿島の選手
1998 フランスW杯 | 秋田豊、相馬直樹、名良橋晃 |
2002 日韓W杯 | 秋田豊、小笠原満男、鈴木隆行、曽ヶ端準、中田浩二、柳沢敦 |
2006 ドイツW杯 | 小笠原満男、柳沢敦 |
2010 南アフリカW杯 | 岩政大樹、内田篤人 |
2014 ブラジルW杯 | なし |
2018 ロシアワールド杯 | 昌子源、植田直通 |
鹿島出身のオリンピック代表選手は?
またこれまで鹿島出身でオリンピック代表メンバーに選ばれているのは以下のメンバーです。
<本戦選出メンバー>※選出時の所属が鹿島の選手
2000 シドニー五輪 | 中田浩二、平瀬智行、本山雅志、柳沢敦 |
2004 アテネ五輪 | 曽ヶ端準 (OA) |
2008 北京五輪 | 内田篤人 |
2012 ロンドン五輪 | 山村和也 |
2016 リオ五輪 | 植田直通、櫛引政敏 |
2000年からは5大会連続で本戦にメンバーを送り込んでおり、2020の東京オリンピックに町田が選ばれれば6大会連続の選手となり、鹿島ユース出身者としては曽ヶ端に続いて2人目となります。
まとめ
町田が鹿島ユースの出身者として、曽ヶ端に続くオリンピック出場を果たすことができるか注目です。
これまでのところ、大きな怪我もなく町田も鹿島で出場機会を掴んでいることから、順調にいけば本戦メンバーへの選出は間違いないと思われます。
名門鹿島を背負う存在として、活躍を続けてほしいですね。
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