アジアカップ2019の決勝トーナメント、日本とは反対側のブロックで、カタール代表が快進撃を続けています。
グループリーグを1位で突破したカタール代表は、決勝トーナメントラウンド16でイラク代表を1-0で撃破。
続く準決勝では優勝候補の一角だった韓国代表を1-0で下し、アジアカップ初のベスト4に進出しました。
1/30追記:カタール初の決勝戦進出
カタールは準決勝でザッケローニ監督率いるUAEを4-0の大差で破って、初の決勝進出を決めました。16得点無失点という驚異的なスコアで決勝まで勝ち上がってきました。
決勝戦は、日本 vs カタール
これまでカタール代表はアジアカップでは、2000年大会と2011年大会でのベスト8が最高成績でした。
2000年も2011年もともに日本代表が優勝した大会です。特にアジアカップ2011では、準々決勝で日本とカタールが激闘を繰り広げました。香川の2ゴールと後半終了間際の伊野波の逆転ゴールによって3-2でなんとか苦しみながら勝った試合、覚えている方も多いんじゃないでしょうか。
今回は、快進撃を続けるカタール代表を取り上げたいと思います。
カタール代表のFIFAランクは?
最新のFIFAランク
現時点での最新のFIFAランクは、2018年12月20日に発表されたもので
93位
となっています。
アジアカップ2019で決勝トーナメントに進んだ国のFIFAランキングを高い順に見てみましょう。
※FIFAランクは2018.12.20発表のもの。結果はアジアカップベスト4決定時点
FIFAランク | 国名 | 結果 |
29位 | イラン | ベスト4 |
41位 | オーストラリア | ベスト8 |
50位 | 日本 | ベスト4 |
53位 | 韓国 | ベスト8 |
69位 | サウジアラビア | ベスト16 |
76位 | 中国 | ベスト8 |
79位 | UAE | ベスト4 |
82位 | オマーン | ベスト16 |
88位 | イラク | ベスト16 |
91位 | キルギス | ベスト16 |
93位 | カタール | ベスト4 |
95位 | ウズベキスタン | ベスト16 |
100位 | ベトナム | ベスト8 |
109位 | ヨルダン | ベスト16 |
113位 | バーレーン | ベスト16 |
118位 | タイ | ベスト16 |
FIFAランクだけ見ると、カタール代表は決勝トーナメント進出16か国のなかで11番目のランキングです。
もちろんベスト4に進出した4か国の中でも一番低いです。
過去10年のFIFAランクの推移
カタール代表の過去10年間のランキングを見てみます。各年12月時点のランキングとなっています。
2018年:93位
2017年:102位
2016年:87位
2015年:86位
2014年:95位
2013年:103位
2012年:98位
2011年:93位
2010年:112位
2009年:86位
2008年:84位
カタール代表アジアカップ初の決勝までの軌跡
カタールはグループリーグでは、サウジアラビア、レバノン、北朝鮮と同じグループEに入りました。
グループリーグでのオマーンの結果をみてみましょう。
- カタール 2-0 レバノン
- カタール 6-0 北朝鮮
- カタール 2-0 サウジアラビア
10得点無失点でグループEを1位で突破しています。
カタールとサウジアラビアともに2勝で迎えた最終節、カタールは勝つか引き分けで1位突破、負ければ2位突破となる試合で、格上のサウジアラビアに2-0の完勝しました。
これによって決勝トーナメント初戦の日本の相手がサウジアラビアに決まりました。
結果論ですが、サウジアラビアに勝てたので日本としてはこれでよかったんですね。カタールが来ていたらどうなっていたことでしょう。。
決勝トーナメントでの結果をみてみましょう。
ラウンド16
カタール(E組1位) 1-0 イラク(D組2位)
準々決勝
カタール(E組1位) 1-0 韓国(C組1位)
準決勝
カタール(E組1位) 4-0 UAE(A組1位)
カタールは決勝までで16得点無失点です。
準決勝まで無失点だったイランは、準決勝で日本に3失点しましたので、無失点のチームはカタールのみとなりました。16得点は今大会最多です。
これに対し、日本は11得点3失点です。
こうしてみると、カタールの快進撃は決してまぐれで勝ち進んだのではなく、堅い守備に強力な攻撃を兼ね備えた本物の強さだということができます。
注目選手アルモエズアリは帰化選手、出身地は?
決勝までで16得点を挙げているカタールですが、そのうち半分の8得点をFWアルモエズアリ選手が叩き出しています。
6-0で勝ったグループステージの北朝鮮戦では、ハットトリックを含む4ゴールを奪っています。
驚異的なこの決定力はカタール躍進の原動力であることは間違いありません。
このアルモエズアリはいったいどんな選手なのでしょうか?
名前/背番号 | アルモエズアリ/19 |
出身地 | スーダン(アフリカ) ※カタールへ帰化 |
生年月日 | 1996年8月19日 ※アジア杯2019の時点で22歳 |
身長 | 180cm |
所属クラブ | アルドゥハイル |
ポジション | FW |
利き足 | 右足 |
アルモエズアリも北アフリカのスーダンからの帰化選手です。スーダンはエジプトの下(南)にあり、カタールともサウジアラビアと紅海を挟んだ位置関係にあります。
カタールは帰化選手が多いんですね。有望な選手を帰化させてスポーツを強化しようという国をあげての戦略です。カタールはお金がありますから。
かつてJリーグの浦和レッズでも活躍したエメルソンもカタールへ帰化しています。
また、日系3世のブラジル人だったロドリゴ・タバタもカタールへ帰化していますが、今大会のメンバーには選ばれていません。
アルモエズアリが所属するカタールのクラブ・アルドゥハイルは、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)で塩谷司が所属するアル・アインを倒すなど、カタールの強豪クラブです。
先日中島翔哉が移籍先として報道されたのが、このアルドゥハイルです。
そのクラブの主力FWとして活躍しているのが、アルモエズアリなのです。
アジアカップ2019の決勝までで8得点を挙げているアルモエズアリは、現時点で得点ランキングトップを走り、今大会の得点王はほぼ間違いないでしょう。
決勝戦では日本のディフェンダー陣も相当苦労することが予想されます!
このアルモエズアリ、名前は覚えておいた方がよいでしょう!
まとめ
中東の小国カタールがアジアカップで暴れまわっています。
帰化選手による強化策が功を奏し、スーダンから帰化したアルモエズアリの大活躍によりアジアカップ初の決勝へ進出しました。
ここまでの成績をみる限り、日本より上です。日本はチャレンジャーの気持ちで決勝に臨み、カタールの無失点優勝を阻んでほしいと思います。
決勝・日本vsカタールの試合日程は以下のとおり。
- 2019年2月1日(金)23:00(日本時間)キックオフ
- テレビ朝日系 22:55~
- NHK BS1 22:50~
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