サッカーには、レッドカードのほかにイエローカードがありますが、レッドカードの方が重い処分となります。
退場処分を意味するレッドカードですが、対象となった行為によって出場停止試合数に差があります。
レッドカードが提示される基準や、提示された場合の出場停止数、レッドカードをもらった最多選手など、詳しくみていきたいと思います。
そもそもレッドカードとは
主審に極めて悪質なプレーと判断された際に提示され、提示された選手は退場処分となります。
また同じ試合でイエローカードが2枚提示された場合も、レッドカードとなります。
警告なしの一発レッドカードは、主審からかなり悪質なプレーと判断されたものになりますが、どのようなプレーがそれに該当するかは動画で見たほうがイメージが付きやすいと思いますので、下記の動画をご覧ください。
“【レッドカード】一発レッド!悪質プレイ退場集【退場】”(約5分)
この動画からも分かるように試合に関係ないところで暴力行為に及んだ場合や、明らかにボールではなく相手の体を狙ったタックルを行った場合に一発レッドカードと判断されます。
また明確な得点機会の阻止も、退場に該当します。
レッドカードの基準
レッドカードはルールブック上、以下に該当するプレーがレッドカードと判断されます。
①著しく不正なプレー
②乱暴な行為
③相手選手、審判、ボールに対して唾を吐く
④決定的な場面における意図的に手を使った得点機会阻止(ゴールキーパーを除くが、ペナルティーエリア外で手を使った場合は該当する)
⑤フリーキック、ペナルティキックに相当する反則での得点機会阻止
⑥侮辱行為
⑦1試合のうち、2枚のイエローカードを提示された場合
なおフィールドプレーヤー以外もレッドカードの対象となることがあります。
例えば、監督が審判への執拗な抗議によって退席処分となることもあり、さらにベンチ入りしている選手が乱暴な行為を行い、退場処分となることもあります。
また1チーム合計で最大5枚のレッドカードを提示された場合は、没収試合となり敗戦扱いとなります。
※これは最小競技者数(7人)の規定を下回るためです。
レッドカードを提示された場合の出場試合停止数
レッドカードは該当したプレーによって、出場試合停止数が変わります。
基本的には1試合の出場停止ですが、それに加えて追加の出場停止処分が下ることがあります。
追加の出場停止試合数は、試合終了後にJリーグがレッドカードとなったプレーを分析し、チームに対して通告します。
過去のJリーグにおける最大出場試合停止数は7試合です。
<7試合出場停止>
茂原岳人(2007年)
前田俊介(2011年)
ギレルメ(2018年)
<6試合出場停止>
豊田陽平(2007年)
飯倉大樹(2009年)
森勇介(2015年)
記憶に新しいのは2018年のギレルメ選手です。
ギレルメ選手は以下のプレーで退場処分となり、このときJリーグは7試合の出場停止処分を下しました。
【ギレルメ選手退場】
2分40秒、3分10秒でギレルメの悪質な行為が分かります。これはアウトですね・・・
プレーとは関係ないところで、相手選手に対して蹴りを入れたプレーであり、このプレーを名波監督は断罪し、最終的にジュビロ磐田はギレルメ選手との契約解除を決めました。
これ以外の長期出場停止も、Jリーグに同様な悪質なプレーと判断されたものとなりますが、興味がある方は調べてみると該当のプレーが分かります。
レッドカードによる罰金処分
Jリーグからの罰金処分は反則ポイントによって、チーム全体に課されるため、個人向けの罰金はありません。
チームからの罰金処分はある可能性がありますが、公表はされていません。
イエローカードによる罰金処分には基準があり、チームに対して最大300万円の罰金があります。
レッドカードによってゴールキーパーが退場?
レッドカードによる退場は選手交代の対象とはなりません。
そのため、チームが交代枠を使い切った後にレッドカードでGKが退場となってしまうことがあります。
その場合、フィールドプレーヤーが残りの時間をGKとしてプレーする必要があります。
2018シーズンは川崎フロンターレにおいて、同じシチュエーションとなり、急遽CBの奈良選手がGKとしてプレーしました。
海外では長谷部選手がGKとしてプレーしたことがあります。
レッドカード最多は誰?
サッカーファンの間でレッドカードの提示枚数が多いイメージがあるのは、大久保嘉人選手、森勇介選手ですが、実は最多は平本一樹選手です。
レッドカード最多選手
<6回>
平本一樹(東京ヴェルディなどに在籍、引退)
<5回>
大久保嘉人(ジュビロ在籍)
森勇介(川崎Fなどに在籍)
岩下敬輔(サガン鳥栖に在籍)
レッドカード最多監督
ベンチ入り処分停止を最も受けた監督はオズワルド・オリヴェイラ、バルバリッチ、松田浩の4回です。
<4回>
オズワルド・オリヴェイラ(鹿島、浦和)
バルバリッチ(愛媛、札幌)
松田浩(福岡、神戸など)
<3回>
ストイコビッチ(名古屋)
まとめ
レッドカードを提示されるとチーム人数が少なくなるため、それだけで絶対的に不利となる重い処分となります。
そのため、それに該当するプレーは著しく不正と判断されたものとなります。
世界的には2006年のワールドカップ決勝で、名手ジダンが暴力行為で退場となったシーンが有名です。
どんなプレーがレッドカードに該当するのかを見ながら試合観戦をするのも、サッカーの醍醐味となるのではないでしょうか。
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