2019年3月、キリンカップで日本代表に初招集され、コロンビア戦で代表デビューを果たした鈴木武蔵。
ジャマイカとのハーフであり、恵まれた身体能力を武器にフォワードとして戦う選手です。
リオオリンピック世代では期待されたフォワードでしたが、フル代表に到るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。
そんな鈴木武蔵の経歴と、スピードを活かしたプレースタイルについてまとめてみました。
鈴木武蔵のプロフィール
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名 前 | 鈴木 武蔵(すずき むさし) |
出身地 | 群馬県太田市 |
生年月日 | 1994年2月11日 |
身長/体重 | 185cm/74kg |
所属/背番号 | コンサドーレ札幌/9 |
ポジション | FW |
利き足 | 右足 |
鈴木武蔵の経歴
ユース時代
武蔵は群馬県の桐生第一高校の出身です。
小学生からサッカーを始めていましたが、当時は身体能力の高さに頼ったプレーを続けていたため基礎技術が低く、それを見かねた監督に基礎練習からやり直すように命じられます。
そのため、実は高校1年の時はほとんど公式戦に出ることができませんでした。
しかし、やはり身体能力はずば抜けており、50メートル5.8秒の俊足、また計測不可と言われた垂直飛びなど、数々の逸話を残しているそうです。
高校二年で当時のU-16代表監督に見出され、新潟で行われた国際ユースサッカーで結果を残したことで、以後代表メンバーに定着します。
しかし、桐生第一では相変わらず基礎練習を重視され、代表選手でありながら、部活では試合に出られないという奇妙な現象が起きていました。
しかしここでじっくりと基礎技術を磨いたことが今の武蔵に繋がっており、当時の高校監督に先見の明があったように思います。
高校三年からは桐生第一でもエースとして活躍し、全国ベスト8の結果を残しました。
プロ入り後の壁
ジャマイカとのハーフであり、その身体能力の高さから将来を渇望された武蔵は、U-16日本代表の頃から将来の日本代表のエースとして大きく期待された選手でした。
高卒後はアルビレックス新潟に入団し、順調なキャリアを送ると思いきや、ここで大きな壁にぶつかります。
新潟に所属したトータル5シーズンでは、わずか7得点のみと期待された結果を残すことができず、当初確定と言われていたリオオリンピックも、追加招集の形でのギリギリの選出となったのです。
V・ファーレン長崎での復活劇
プロ入り5年間は散々な結果に終わったため、早熟型で既にピークを過ぎた選手と揶揄されましたが、転機となったのは昨シーズンのV・ファーレン長崎への完全移籍です。
新潟としては期待し続けていたが開花せずに武蔵を諦めたと言えますが、ここでシーズン11得点を挙げ、なんと1シーズンでこれまでのプロキャリアの通算得点以上の結果を残します。
新潟サポーターの中には、この武蔵の活躍を歯がゆく思っていた方もいるのではないでしょうか。
チームは残念ながらJ2降格となりましたが、その活躍からエース都倉を失ったコンサドーレ札幌が獲得オファーを送り、武蔵は引き続きJ1での戦いを続けることを選びます。
札幌といえば、昨シーズンはペトロヴィッチ監督のもと、チーム最高記録となる4位でシーズンを終えており、充実の時間を過ごしています。
ペテロヴィッチ監督といえば、独特の戦術を持つことで知られますが、武蔵は早くから適応し、7試合を終えて既に3得点を挙げる、上々のスタートを切っています。
鈴木武蔵のプレースタイル
高い身体能力を活かしたプレーが得意です。
得点パターンとして多いのは、サイドからのクロスに合わせるパターン、そして中盤からのスルーパスでゴール前に抜け出すパターンです。
また時々驚くようなミドルシュートを決めることもあります。
前述の通り、テクニックはあまり高いほうではなく、高い身体能力を活かしたプレーで勝負するプレーヤーといえます。
フィジカルが強いため、前線でボールを収めることもできますが、大迫クラスの球際の強さはなく、日本代表のエースとしての活躍するには、まだまだ向上の余地があります。
ジャパネットたかたのモノマネ
武蔵は明るい性格で知られますが、ジャパネットたかたの高田社長のモノマネが有名です。
実は新潟時代から持ちネタとしていましたが、高田社長が社長を務める長崎に移籍したシーズンに、本人の前で披露したことでさらに有名になりました。
晴れて公認となったということで、札幌移籍後も武蔵のモノマネが見られるかもしれません。
ハーフ選手の活躍
武蔵はジャマイカとのハーフですが、近年は日本にもハーフ選手が増えており、以前の比べると日本サッカーの裾野が広がったように思います。
主なハーフ選手
- 酒井高徳(ドイツ)
- ハーフナー・マイク(オランダ)
- シュミット・ダニエル(アメリカ)
- オナイウ阿道(ナイジェリア)
- 長谷川アーリアジャスール(イラン)
- 三國ケネディエブス(ナイジェリア)
酒井や、ハーフナー、シュミットは日本代表に選出されているため著名な存在ですが、これからもハーフの選手は増えていくかも知れないですね。
まとめ
遂に才能が開花した武蔵。このまま結果を残して日本代表にも定着し、海外でも活躍を残して欲しいですね。
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